商談が終わったあと、営業報告書を書くのが面倒だと感じることはありませんか。
話した内容は覚えていても、いざ報告書を作ろうとすると、
● 何から書けばよいか分からない
● メモが断片的で整理に時間がかかる
● 顧客の要望と自分の考えが混ざってしまう
● 上司が読みやすい文章に整えるのが難しい
といった問題が起こります。
私は営業を5年間経験し、現在は業務改善・DXに取り組んでいます。その経験から考えると、営業報告書で負担になりやすいのは、文章を書く作業だけではありません。
商談中に残したメモから必要な情報を拾い、順番を整える作業にも時間がかかります。
この整理を助けてくれるのがChatGPTです。
ただし、AIに報告書を丸投げするのはおすすめできません。ChatGPTにはメモの整理と下書きを任せ、事実確認と最終判断は人が行うのが基本です。
この記事では、営業報告書をChatGPTで作る手順、コピペして使えるプロンプト、実際の入力例、仕事で使うときの注意点を紹介します。
営業報告書は「文章を書く前の整理」が大変
営業報告書には、一般的に次のような情報が必要です。
● 商談の目的
● 顧客の要望や課題
● 自社から伝えた内容
● 決定事項
● 今後の対応
● 対応期限
商談中のメモが、最初からこの順番で整理されているとは限りません。
例えば、次のような短いメモだけが残っていることもあります。
> A社訪問。価格の再提示を希望。納期は社内確認後に回答。現行案の機能は問題なし。見積書の提出日は未定。
このメモを見ながら文章をゼロから作ると、情報の分類と文章化を同時に行うことになります。
そこでChatGPTには、新しい情報を考えさせるのではなく、メモにある情報を決められた項目へ整理させます。
ChatGPTで営業報告書を作る3つの手順
1. 商談メモを箇条書きで残す
商談後は、きれいな文章を書こうとせず、事実を箇条書きで残します。
最低限、次の内容があると整理しやすくなります。
● 商談相手
● 商談の目的
● 顧客から聞いた内容
● 自社から回答した内容
● 決まったこと
● 次に対応すること
● 期限
分からない項目は、無理に埋めなくても問題ありません。
2. プロンプトと一緒にChatGPTへ入力する
次に、商談メモと「どのように整理してほしいか」をChatGPTへ伝えます。
「営業報告書を作って」とだけ入力するより、出力項目や禁止事項まで指定した方が、修正しやすい下書きになります。
3. 元のメモと出力内容を見比べる
ChatGPTが作った文章は、そのまま提出しません。
特に、次の項目を元のメモと照合します。
● 日付と期限
● 金額
● 数量
● 顧客の発言
● 担当者名
● 次回の対応内容
AIが作った文章が自然でも、内容まで正しいとは限りません。最後は必ず自分で確認します。
そのまま使える営業報告書プロンプト
以下の入力例は、必要な部分をコピーして使えます。
> あなたは営業報告書の作成を支援するアシスタントです。
> 以下の商談メモを、上司や関係者が短時間で理解できる営業報告書に整理してください。
>
> 【ルール】
> ・メモに書かれていない内容は追加しないでください。
> ・情報が不足している項目は推測せず、「要確認」と記載してください。
> ・金額、日付、数量、担当者名は元のメモどおりに記載してください。
> ・顧客が話した事実と、営業担当者の意見を分けてください。
> ・社内向けの簡潔で分かりやすい文章にしてください。
>
> 【出力項目】
>
> 1. 商談の目的
> 1. 顧客の要望・課題
> 1. 当社からの回答
> 1. 決定事項
> 1. 今後の対応
> 1. 要確認事項
>
> 【商談メモ】
> ここに商談メモを貼り付ける
文章の長さを指定したい場合は、ルールに「全体を400文字以内にしてください」などの条件を追加します。
商談メモを入力した場合の出力例
先ほどのメモを使ってみます。
> A社訪問。価格の再提示を希望。納期は社内確認後に回答。現行案の機能は問題なし。見積書の提出日は未定。
出力例は次のようになります。
商談の目的
現行案の機能、価格、納期に関する打ち合わせ。正式な商談目的は要確認。
顧客の要望・課題
価格の再提示を希望している。現行案の機能については問題なし。
当社からの回答
納期については、社内確認後に回答する。価格の再提示について、当社からの回答は要確認。
決定事項
現行案の機能については問題なし。価格と納期に関する決定事項は要確認。
今後の対応
● 納期を社内で確認する
● 価格の再提示への対応方針を確認する
● 見積書を再提出する場合は、内容と提出日を確認する
要確認事項
● 見積書の提出日
● 納期の回答期限
● 価格の再提示に対する当社の回答
元のメモにない期限や決定事項を勝手に作らず、不足している情報を「要確認事項」として残せています。
なお、「商談の目的」や「決定事項」は、短いメモから整理した表現です。実際にその認識で正しいか、提出前に確認してください。
上司向けに3行で要約するプロンプト
報告書を作ったあと、上司が短時間で確認できる要約も作れます。
> 以下の営業報告書を、上司が30秒で把握できるように3行で要約してください。
> 「顧客の要望」「現在の状況」「次の対応」を1行ずつ記載してください。
> 元の報告書にない内容は追加しないでください。
>
> 【営業報告書】
> ここに作成した報告書を貼り付ける
長い報告書の冒頭にこの要約を付ければ、結論から読んでもらいやすくなります。
営業報告書をChatGPTで作るときの注意点
顧客名や機密情報を安易に入力しない
営業報告書には、顧客名、担当者名、金額、契約条件、未公開の商品情報などが含まれる場合があります。
会社で利用が認められているAIサービスと社内ルールを確認し、入力を許可されていない情報は送信しないでください。
必要に応じて、次のように置き換えます。
● 会社名:A社
● 担当者名:担当者B
● 商品名:製品C
● 正確な金額:価格帯や仮の数値
匿名化した場合も、出力された文章を社内文書へ戻すときに、名称や数字を間違えないよう注意が必要です。
メモにない内容を追加させない
ChatGPTは、文章の流れを自然にするために、入力されていない内容を補うことがあります。
そのため、プロンプトには次の指示を入れます。
> メモに書かれていない内容は追加しないでください。
さらに、情報が不足している場合は「要確認」と表示させることで、人が確認すべき箇所を見つけやすくなります。
出力結果をそのまま提出しない
ChatGPTが作った文章は、完成品ではなく下書きです。
最後に、次の点を確認します。
1. 元のメモと内容が一致しているか
2. 顧客の発言と自分の意見が分かれているか
3. 次の対応と担当者が明確か
4. 社内で使う表現に合っているか
5. 不要な情報が含まれていないか
この確認を行えば、AIの速さを活かしながら、報告内容の正確性も保ちやすくなります。
ChatGPTを使った営業報告書作成の流れ
実際の運用は、次の形にすると続けやすくなります。
1. 商談直後に箇条書きのメモを残す
2. プロンプトへメモを貼り付ける
3. ChatGPTが作った下書きを確認する
4. 不足している情報を追記する
5. 社内の書式へ移して提出する
重要なのは、AIに商談内容を考えさせないことです。
人が事実を残し、AIが情報を整理し、人が最終確認する。この役割分担なら、報告書作成の負担を減らしやすくなります。
AIを使って文章の下書きや構成を作る考え方については、こちらの記事でも紹介しています。
▶︎ ブログ記事が書けない初心者へ|AI文章作成ツールを使うべき理由
用途別の営業プロンプトをすぐ使いたい方へ
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まとめ
営業報告書をChatGPTで作るときは、報告書全体をAIへ丸投げするのではなく、商談メモの整理と下書きを任せます。
基本の流れは次のとおりです。
1. 商談内容を箇条書きで残す
2. 出力項目と禁止事項を指定する
3. ChatGPTで下書きを作る
4. 元のメモと照合する
5. 人が修正して提出する
まずは、この記事で紹介したプロンプトへ、機密情報を除いた商談メモを貼り付けて試してみてください。
文章を書くことだけでなく、散らかった情報を整理する作業にもAIを使うことで、営業報告書を作る負担を減らせます。
